お茶のまちで知られる静岡市では、現在、茶摘みの季節を迎えている。5月に日本平お茶会館で茶摘みをし、「一芯二葉(いっしんによう)」といわれる2枚の若葉と芯芽を摘み取ったものを天ぷらで食べたが、ほんのり苦みのある味がおいしかった。
自分でも自宅で調理するべく、摘んだ茶葉を袋にたくさん詰めて持ち帰り、試しに炒め物にしてみたらおいしかった。茶藝の盛んな台湾では茶葉料理専門の店もある。お茶を緑黄色野菜、もしくはハーブと捉えると、普段の食生活にも摂り入れやすいのかもしれない。
日本平お茶会館では、新茶が1缶1,300円で詰め放題。茶摘み同様、こちらもたくさん詰め込んでしまった。ミキサーで細かく砕き、粉茶にしてお湯に溶かして飲んだり、ヨーグルトに入れたりすると無理なく毎日食べられる。
茶葉には、ビタミンCやビタミンA(βカロテン)カテキンが豊富に含まれているので、粉茶にして丸ごといただくのがおすすめなのだとか。なぜなら、ビタミンAはお湯には溶けないから。また、お茶3杯には、リンゴ1個分ものビタミンCが含まれるというのだから、毎日摂り入れると摂り入れないのとでは、ずいぶんとその効果は違ってきそうだ。
健康志向の人の多いニューヨークでは、現在、空前のお茶ブームを迎えている。日本でも立春から八十八日目に摘んだ新茶を飲むと、その1年を無病息災で過ごせると言い伝えがあるくらいだから、古くからお茶は人びとの健康に寄り添った植物なのだろう。
実は、日本一のお茶の産地である静岡県は全国でもトップクラスの健康寿命を誇っている。その理由のひとつがお茶をよく飲むこととされているのだから、お茶の力、恐るべし。
お茶をめぐる「美の旅」ランチで、由比漁港で獲れたばかりの桜えび料理もいただき、カルシウムもたっぷり摂取した美容効果抜群の1日。茶摘みのあと、静岡市内にある富士を望む絶景が自慢のホテルへ。旅の締めくくりに、緑茶や抹茶を使った美肌カクテルで乾杯!
美と健康にてきめんに効果がありそうな静岡市への旅は、茶摘みオンシーズンの今がいい。