肌の手入れ
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厳しい寒さも和らぎ、春の陽気に誘われて外に出かけたくなる頃。でも、冬の強風や、屋内外の空気の乾燥などのせいで、私たちの肌にも知らない間にダメージが残っているかもしれません。いきいきと健やかな肌を保つためには、何が大切なのでしょうか?

体全体を覆っている皮膚は、表皮と真皮という層によって形づくられています。そして、表皮の一番外側は、わずか0.02mmほどの薄さの「角質」と呼ばれる層になっています。実は、この角質層こそが、外部からの刺激や異物などの侵入から体を守る、「バリア機能」を担っているのです。

角質層の細胞内にある「天然保湿因子(NMF)」には、肌のうるおいやバリア機能を保つという大事な役割があります。また、角質層を含む表皮の部分は、常に新陳代謝を繰り返して、肌にダメージが残らないように働いています。ところが、肌にとって過酷な環境にさらされたり、年齢を重ねるにつれて、肌本来のバリア機能が低下し、次第にダメージが蓄積されやすくなるのです。

肌のバリア機能を守るために心がけたいこと

角質層はとてもデリケートで、ちょっとした刺激でも崩れやすいもの。そのため、皮脂腺から皮脂を出すことで、角質層を守っています。ところが、年齢を重ねるにつれて、皮脂腺の働きが衰え、肌が乾燥して、敏感肌やくすみなどの不調を招いてしまうのです。大切なのは、日頃から肌の状態をチェックしておくこと。洗顔後に化粧水で水分を補ってから、肌の状態に応じて乳液やクリームなどでしっかりと保護膜を作るようにするのがポイントです。また、肌が乾燥気味の方は、顔や体の洗い過ぎにお気をつけください。

角質層の天然保湿因子(NMF)の多くは、アミノ酸でできています。アミノ酸には、角質層の状態を整え、肌本来のチカラを引き出し、新陳代謝を促す働きがあります。アミノ酸の配合されたクリームなどを活用して保湿ケアを心がけましょう。

表皮だけでなく、真皮の細胞まで傷つけてしまうのが紫外線。肌の回復力が衰え、シミやたるみ、しわの原因にもなります。紫外線の量が増えるこれからの季節だけでなく、年間を通じて、外出時は日焼け止めをこまめに塗り、紫外線対策を心がけましょう。

食事や運動、睡眠も肌の健康維持には重要

食事の栄養バランスが偏っていませんか? たんぱく質・脂質・糖質をバランスよく摂ることに加え、“美容のビタミン”とも呼ばれるビタミンCをはじめ、各種のビタミンを摂ることが大切です。緑黄色野菜なども積極的に食べましょう。

体全体の血行を良くすることで、肌にも十分な栄養が行きわたり、新陳代謝を活発にすることができます。適度な運動を続けて、肌の回復力をアップさせましょう。

ストレスの蓄積や睡眠不足は、肌の健康にも悪影響を及ぼします。入浴してリラックスしたり、十分に睡眠をとって、健やかな肌を目指しましょう。

新年度は、初めて会う方と接することも増える時期。いきいきとした肌で、相手の方にも好印象を与えたいですね。